超微弱な近赤外領域の計測を実現した分光放射計(分光放射輝度計)。600~1030nmの分光分布を高精度に測定
近年、特にディスプレイや照明市場において、「近赤外領域」測定の需要がますます増えてきて参りました。また、これを手軽にかつ高精度に測定できる計測器がありませんでした。このような状況の中、当社は分光放射計SRシリーズで培われた技術を基に「近赤外分光放射計SR-NIR」を開発いたしました。本製品は、分光放射計SRシリーズと併用していただくことで、380nm~1030nmの分光放射輝度を測定することが可能となりました。
特長
- FPDから微弱に発光する近赤外領域の測定が可能
- 近赤外領域(600~1030nmの分光分布の高精度測定を実現
- 当社分光放射計SRシリーズとの併用で、可視~近赤外(380~1030nm)における分光分布測定が可能
用途
- 各種FPDの近赤外領域の出力観測
- Ne、Arの輝線出力観測
- 光学フィルム等の近赤外透過特性の評価
- その他光源の近赤外分光計測
主な仕様
受光素子 | 電子冷却リニアアレイセンサ |
---|---|
波長分散素子 | 回折格子 |
光学系 | 対物レンズ : f = 82mm F2.5、 接眼レンズ : 観測視界5° |
測定角 | 2°/1°/0.2°/0.1° *電動切替え式 |
最小測定径 (mmφ) | 2°: 10.0、 1°: 4.99、 0.2°:1.00、 0.1°:0.50 |
測定距離 | 350mm~∞ (対物レンズ金物先端からの距離) |
スペクトル波長幅 | 6~8nm (半値幅) |
波長分解能 | 1nm |
測定モード | オート/マニュアル(蓄積時間/周波数)、外部垂直同期信号入力 |
測定内容 | 分光放射輝度 : W・sr-1・m-2・nm-1 |
測定範囲(*1)(*2) | 2°:0.5~3,000 cd/m2、 1°:1~9,000 cd/m2、 0.2°:20~70,000 cd/m2、0.1°:100~300,000 cd/m2 |
繰返し精度(*2) | ±2%以内 |
偏光特性 | 分光放射輝度 5%以下 |
校正基準 | 当社校正基準 *標準A光、 23℃±3℃、 65% RH以下 |
測定時間(*3) | 約1~31秒 |
インターフェース | RS-232C、 USB 2.0 |
電源 | 専用ACアダプタ AC100~240V (50/60Hz) |
消費電力 | 約36W |
使用条件 | 温度: 5~30℃、 湿度: 80%RH以下、 結露なきこと |
外形寸法 (W×D×H) | 150×406×239mm |
質量 | 約5.5kg |
- (*1) : 本製品は輝度測定を行いません。 標準の光Aに対しての参考値を記載しております。
- (*2) : 600~1030nm 当社基準光源に対して
- (*3) : PCとの通信時間除く
測定径
単位: mmφ
測定角 | 測定距離 (*1) | ||||
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350mm | 500mm | 800mm | 1000mm | 2000mm | |
2° | 10.0 | 15.1 | 25.4 | 32.2 | 66.4 |
1° | 4.99 | 7.55 | 12.7 | 16.1 | 33.2 |
0.2° | 1.00 | 1.51 | 2.54 | 3.22 | 6.64 |
0.1° | 0.50 | 0.76 | 1.27 | 1.61 | 3.32 |
- (*1) : 対物レンズ金物先端からの距離
- (*2) : この表の数値は設計基準値であり、実際の直径とは多少異なる場合があります。