新開発のローターにより、微粒子の微粒成分または粗粒成分の高精度な除去が可能です。高機能化学品、電子材料、医薬品原料などのあらゆる高付加価値製品の粒度分布を自在にコントロールできます。
特長
Classifierはスラリー中に存在するサブミクロン~数10ミクロン(最適粒径0.5~20μm)の微粒子の粒度分布を任意に調整できる装置です。
調整の方法は、微粒成分(小さい粒子)の除去、もしくは粗粒成分(大きい粒子)の除去により行います。カット径(除去したい粒子径)は、ローターの回転速度で自在にコントロールできます。本機は、従来機より高精度でカットできる点が特徴です。
原理
流動経路
原料スラリーを分級機内にポンプにより送液すると、一部の流体はローターの羽根間を通過してローター内部に向かいます。微粒スラリーは中空軸を通って装置外に排出されます。
一方、粗粒スラリーは分級ローターから遠心力により排出され、原料スラリーとして再供給されます。
分級ローター
本装置の分級ローターは、分級室内で分級粒子径が一定となるように多くの分級実験とCFD流動解析最適を駆使して形状の最適化を行い、分級室とローター内部流れを整流させることに成功し、分級精度が飛躍的に向上しました。
分級の原理
ローター外端の粒子には流体の回転運動により生じる遠心力と粒子の半径方向への運動により生じる抗力(浮力)が作用します。これらの外力がちょうど釣り合う粒子サイズ「=分級粒子径」が存在します。
分級粒子径以上の大きさの粒子(粗粒)は大きい遠心力を受け、外側に向かうためにローター内部へ侵入することができません。分級粒子径よりも小さい粒子(微粒)は液流に乗ってローター内部に侵入することができ、微粒のみがスラリーとして装置外で回収されます。
処理量
原料:金属・SiO2(シリカ粒子)・PMMA(アクリル系粒子)※1
50%分離径が2(μm)の場合、スラリー処理速度※2はそれぞれ以下のようになります。
- PMMA粒子:1.2 (L/hr)
- SiO2粒子:8 (L/hr)
- 金属粒子:50(L/hr)
また、上記以外の原料の場合の処理量についてはお問い合わせ下さい。
※1 原料の物質と目的分級サイズにより、処理量は異なります。
※2 分散媒に水を使用した場合
概略仕様
■ SATAKE i Classifier 機器仕様
製品 | アイクラシファイア「標準機」 | アイクラシファイア「ラボ機」 | |
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寸法・重量 | 890×1155×1652・約430㎏ | W200×D360×H600・20㎏ (分級機本体) |
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W300×D330×H200・10㎏ (コントロールボックス) |
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回転数 | 666~6660rpm | 1000~10000rpm | |
分級ローター先端周速 | 3㎧~30㎧ | 約 2~20㎧ | |
分級粒子径 | 0.5~20μm | 0.5~20μm | |
処理量 | 最大 50L/hr、100L/hr | 最大5L/h | |
分級室容量 | 0.4L | 約50ml | |
接液部等材質 | ローター | SUS304/SUS316L/樹脂のいずれか(仕様による) | 樹脂 |
ステータ | SUS304/SUS316Lのいずれか(仕様による) | SUS304/SUS316Lのいずれか | |
Oリング | FKM/FFKMのいずれか(仕様による) | FKM/FFKM | |
ヘルールパッキン | PTFE | FKM/FFKM | |
その他 | SUS304/SUS316Lのいずれか(仕様による) | SUS304/SUS316Lのいずれか | |
軸封部 | ダブルメカニカルシール | - | |
シール液 | 水、有機溶媒(仕様による) | - |
※大型モデル:アイクラシファイア「量産機」も準備中です。(最大処理量:250 L/hr)
ご希望の際はお問い合わせ願います。
■ SATAKE i Classifier ユーティリティー仕様
製品 | アイクラシファイア「標準機」 | アイクラシファイア「ラボ機」 |
---|---|---|
電源 | AC200V、3相、50/60Hz | AC100V、単相、50/60Hz |
動力 | 2200W(本体のみ) 4000W(フルパッケージ) |
1000W |
圧縮空気または窒素 | 最高0.7MPa(加圧缶) | ー |
冷却水 | 常圧(20~30℃以下、2~3L/min以上) | 常圧(20~30℃以下、2~3L/min以上) |